突発性難聴について
突難性難聴

 

 

ある日、ある時突然に特別な原因がなく片耳(両耳の場合もある)が聞こえなくなる病気のことです。

1、突然の難聴

2、高度な難聴

3、原因が不明、

  または不確実

1、耳鳴り

2、めまい、および

  吐き気、嘔吐

 

耳鳴り、めまい、および、吐き気、嘔吐
突難性難聴によく似た難聴
A 聴神経腫瘍 一般に徐々に起こる一側性感音性難聴なのですが、そのうち10%ほどは急速に、あるいは突然の難聴として発症するとされています。
B ムンプス聾 ウイルス性疾患である流行性耳下腺炎の初期に一側の急性高度難聴を起こすことがあります。小児に多いとされています。
C 外リンパ瘻 内耳窓に瘻孔ができ、中耳に漏れることにより起こります。原因は外傷のことが多いとされています。

D

騒音性突発性

難聴

長い間、騒音下の作業に従事していて発症します。またヘッドホンで大音量の音楽を聴く、楽器の演奏などでも発症することもあります。

E

低音型突発

難聴

難聴の程度が軽く、障害される周波数が低音(0.5kHz以下)に限られるという点で突発性難聴と似ているが再発をすることやメニエール病へ移行することが少なくないことから、鑑別が必要があろうと思われます。

突発性難聴の治療

ここでは主に西洋医学的な治療法を紹介いたします。

突発性難聴の治療

肉体的、精神的な安静が重要。また、聴覚器の機能的安静(うるさい音を避けるなど)も大切です。

突発性難聴の治療

ステロイド剤を中心とした薬物療法があります。薬物療法はその他に循環改善を目的とした血液凝固阻止薬や循環改善薬があります。

突発性難聴の治療

高圧酸素療法があります。細胞機能の活性化を目的としたものです。その他にも星状神経節ブロックという方法もあります。


これらの治療方法の目的は、どれも内耳への血流障害の改善をすることが主となっています。

それぞれ効果は望めます。しかし、薬物療法では副作用がでる場合があります。

治療経過について
聴力回復の経過

突発性難聴の治療経過は約1/3が治癒、回復も約1/3、不変も約1/3とほぼ70%弱の方が改善するという統計があります。しかし、残りの約30%の方はそのまま難聴に移行してしまうということになります。また、改善された方の中でも耳鳴りや、音割れ、響きなどの症状が残る場合があります。

突発性難聴の治療効果を左右する事柄
突発性難聴の治療効果を左右する事柄

②~④に関しては患者さん自身ではどうにもできない要因であり、予後(先行き)の見通しを知るための「ものさし」ということです。しかし、①のみが患者さんができる治癒を早める第一歩となる訳です。発症~6日までに治療開始した場合、約8割の患者さんが治癒または回復がみられ、7~14日までの間では6割弱と徐々に予後は悪化します。1ヶ月を過ぎると回復する可能性は非常に低くなります。しかし、当院に来られる患者さんはみなさん2週間以上経過しています。それでも、治癒される方がいらっしゃいます。なぜでしょうか?

その答えは突発性難聴の治療にあります!!